【2期生募集開始!】やりたいことや自信はないけど、何か一歩踏み出したい人はSHIPに来ればいいよ

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どうもーこんにちは!SHIP運営代表の石井ちゃんです。

SHIPは、東京都のインキュベーションハブ推進プロジェクト事業として採択されて運営されているプログラムです。
本来は、ヘルスケア業界で創業する人の発掘や支援を行うことを目的としています。

ただし、ヘルスケア業界においては起業することのみが課題解決の方法ではないと考え、SHIPは創業だけにとどまらず「ヘルスケアに特化した課題解決型のコミュニティー」を運営していく方針としました。

現在初期メンバーとしてSHIPに加わっているのは、創業希望者だけでなく、クリニック開業希望者や、訪問看護事業所の運営者、ヘルスケア領域で何かしたいと思っているエンジニアやビジネスパーソンなどの約60人です。

僕がSHIPを運営していくにあたって、まず考えたのは、スマホゲーム「うんコレ」(詳しくはこちら)などのサービスを作りあげていく際に必要だった「ヒト、モノ、カネ、情報」を一気通貫に支援できるハブを構築し、必要なタイミングで必要なリソースを提供し支援することでした。

うんコレのような一見理解されにくいプロダクトでも、多くの人に応援してもらう中で「ヘルスケア業界の悪そうな奴らはだいたい友達」な状況が出来上がっていたので、この友達に依頼をして、SHIPの構築を進めました。

 

「だが時は経ち…」SHIP発足から約半年が経って思ったこと

SHIP発足から5カ月間、ヘルスケアインキュベーションを名乗るコミュニティー運営をしてみた結果、思ったことがありました。最初に揃えたリソースを使う人はごく一部。多くの人にとって必要だったのは、プロダクトを作る人でも、臨床試験を行える人でもありませんでした。そもそも、まだ具体的な課題が明確になっておらず、リソースの使い方や支援の受け方が分からない状態だということが分かりました。

課題とは、自分のアイデアを具体的に落とし込み、「後はとにかく作るだけ!」「後は〇〇の部分の支援があれば世の中にプロダクトやサービスが出せる!」となった状態で、初めて明確になります。

そういう状態の人には、「じゃあ後は今後の資金調達の方法を学べれば良さそうだから、キャピタルメディカベンチャーズの青木さんのところへ相談に行こう」という提案をし、紹介するだけなのですが、そこまでたどり着いている人は自力で青木さんのところへ行っていることが分かりました。

つまり最初に支援を想定していた対象は空集合だったのです。

そこで、もっと前の段階を振り返ってみました。自分が一歩を踏み出して、人に力を借りられるようになるまで。つまり、課題が明確になるもっと手前で必要だったことを考えてみると、大きく2つの要素があったと気が付きました。

 

本当にやりたいことを明確にするのは難しい

一つは、「やりたいことを明確にする」こと。「ビジョンが決まる」というとカッコいいのですが、まずはそこまでクリアでなくていい。

とにかく「自分は医療のこの課題を解決したいんや!」という部分を明確にすることが大事です。

僕のケースを振り返ると、最初は漠然と「医療×エンターテインメントで何か啓発活動をしたい」というアイデアを持っていました。ただ、こんなにざっくりした状態では誰にも響かず、支援のしようもないのです。

そもそも自分の強みはクリエイティビティだと思っていたので、「エンターテインメントを組み合わせて患者さんに医療を届けたいです」と自己紹介する夢想家な小僧でした。でも、エンターテインメントって何するの?どうやるの?という部分が、めちゃくちゃフワッとしていたのです。

そんな自己紹介をする中でいろんな人にツッコまれ続け、自分なりに勉強をして突き詰めていった結果、解決したい課題が明確になり、自分がこれまでたくさん診療してきた疾患でもある大腸がんの早期発見につながる行動変容を目標とした「うんコレ」の着想に至りました。

フワッとしたアイデアを課題に落とし込んでいくためには、いろいろなスキルや知識が必要です。課題に落とし込むためにまず欠かせないのは、下記の2つだと考えています。

1) 知識を得ること
2) 全体図を俯瞰する能力

知識を得るには、インプットを増やすことと、視座を変えることが重要だと思います。
そのためには、

1)人に会って自分のアイデアを相談する
2)本を読んだり、講義を聞くという手段があるでしょう。

自分のアイデアがはっきりしない時、課題が見えていない時は、自分の中に明確な答えがない状況です。
そして、自分だけでぼーっと考えているだけでは、答えを見つける事は難しいもの。

山手線をぐるぐると回っているような状態なので、何か新しいインプットから刺激を受けたり、中央線に乗り換えたりすることで初めて新しい場所に行き着けると思います。

こんなことは、ちょっとしたビジネス書を読めばどこにでも書いてあるようなことであり、すでに多くの人がつかんだ知見がこの世の中に幾らでも存在します。自分がぐるぐると考えた末に「これって最高にいいアイデアじゃん!」と思ったアイデアが、実は大企業が5年前にチャレンジして失敗していた、というようなことは沢山あります。

車輪の再発見にならないようにするためにも、事前のインプットはとても大事です。

また、こと医療やヘルスケアの領域では、生物学的な視点だけでなく、社会的な視点も重要になってきます。日本の医療が向かっていく方向性の話や、そもそも何でこういう法律があるのかといった大局観を理解せず、枝葉末節の知識やスキルだけを学んだだけでは、課題への打ち手を間違えてしまうことがあります。

「遠隔医療が進めば忙しいビジネスパーソンにとって便利なのに、なぜそこまで浸透していないのか」という疑問があったとします。
この答えには、診療の質の担保という臨床側の課題や、規制緩和や診療報酬といった行政や経営の課題など、複合的な要因が挙げられます。

こうした全体像を知らずに課題抽出を行うと、誤った打ち手を見出してしまう可能性があります。
そうならないためには、すでに体系的な全体図を俯瞰している人、同じような道を通ったことがある人の話を聞くことで、自分で大局観を掴んでいくことができるでしょう。

というわけで、SHIPでは知識やスキルを得る勉強会だけでなく、自分が本当にやりたい課題や強みを見出せるようなワークショップも提供しています。
また大局観を得るために、日本全国から猛者が集まるコンテストを開催し、そこに参加してもらう中で色々な議論が起きるような仕掛けをしたりしています。
厚生労働省の職員から話を聞くといった機会を設けているのもその一環です。(ブログ:SHIPでできること)。

自信を深めることで未知の領域にも踏み出せるようになる

もう一つ、一歩を踏み出すために必要な要素が「自信」です。
僕は、フワッとしたアイデアがあって、「こんな感じのことがしたいんですけど」という相談を数多く受けてきました。そういう相談をしてくる人に必要なことは、先ほど言った「課題を明確にすること」と、「課題を解決するための一歩を踏み出す勇気」、つまり自信を持つことだと思っています。

自信をスキルとして得るのは非常に難しいことですが、「きっと出来るはず」という実現可能感を得るためには、ざっくり2つの方法があると思いました。

1)小さな成功体験を積み上げること
2)ビジョンに共感してくれる仲間を作ること

僕は自己肯定感が低いと昔から感じていて、自分に自信がありません。
僕は何か新しいチャレンジをする時は、今でも不安や孤独感でいっぱいになります。

でも、新しいチャレンジを繰り返すことができているのは、これまでにやってきた小さな成功体験の積み重ねが後押ししてくれているからだと思っています。本当に小さな成功体験の繰り返しでいいと思います。大学の教室を借りて、ちょっとしたイベントを開催できたら、次はニコニコ超会議でもイベントを開催出来て、最終的に日本最大規模のイベントを開催出来るようになるというように、少しずつ自信が積み上がっていくことで前に進めると思います。

もう一つ、大事な要素が「ビジョンに共感してくれる仲間を作ること」です。
1人では押しつぶされてしまいそうな不安や孤独感があっても、2人なら立っていられるかもしれません。3人いれば、前に進めるかもしれません。僕自身も思いに共感してくれて応援してくれる仲間の存在が、自分を前に進めてくれると思うことが何度もありました。

そこでSHIPでは、イベントを一緒に作り上げて成功体験を共有したり、誰かの成功体験や失敗体験を内部のイベントで共有することで、自分を深く知ってもらえるような仕掛けをしています。また、多職種の仲間を得られるような仕掛けとして、ハッカソンのような他業種がそれぞれの能力を発揮した共有体験が出来るイベントを開催しています。

 

SHIPの最大の特徴は「心理的安全性」

こうしたイベントも含め、コミュニティーを運営する中で最も重要視していることが、参加者の心理的安全性を担保することです。心理的安全性が確保されていることは、「こんなことを言って嫌われたらどうしよう」とか「こんなアイデアに賛同してくれる人なんているだろうか」という不安を払拭し、自分が思ったことを言える前提条件となります。

SHIPが言う心理的安全性は、ただ居心地がいいことを指しているわけではありません。
道端で人を殴ったら逮捕をされますが、ボクシングというルールの上では人を殴ることが許されます。お互いがここまではセーフという安心感のルールを共有した上で、しっかりと本音で話せるコミュニティー作りを意識しているのが特徴です。

ハッカソンを仕掛けておいてこんなこと言うのもなんですが、ハッカソンで出来たチームがその後も継続してビジネスにまでなったケースはほとんど見たことがありません。
その理由を考えると、結局新規に会社以外で起きるチームというものは、アイデアや個々人の能力、お金に集まって出来るものではなくて、リーダーやチームメイトの人ととなりや雰囲気に心理的安全性を感じて初めてワークするからなのではないでしょうか。

この心理的安全性を確保することにこだわった仕掛けを数多く施したのが第一期SHIPメンバー最大の特徴でした。
僕自身、まだ答えを見つけられていない状況で、メンバーたちと一緒に考え、学び合いながら最適解を探している毎日です。

 

地域包括ケア時代のコミュニティーリーダーを発掘・育成したい

さて、こんなことを考えながら運営してきたSHIPが、この先どんなことを目指してやっていきたいのか、最後に少しお話したいと思います。

2025年問題と言われるように、これから少子高齢化がピークを迎えます。
最大の問題が、地域差を持って少子高齢化が襲ってくることです。これまでの時代は、人口が右肩上がりで、病院や施設を建てて供給を充実させることが、医療の質を高める一番の方法でした。そのような時代においては、めちゃくちゃ頭のいい人が中央に集まって議論をして、日本統一の政策を作ることで、医療の質は担保されてきたと思います。

ただし、これからは日本全体を一つの方法で解決出来るような絶対解はなくなります。
地域によって、病院によって、課題解決の方法が違う時代になるでしょう。
そのような不確実な要素が多い時代においては、一発で全ての医療の課題が解決されるような打ち手はありません。遠隔医療が有効な打ち手となることもあれば、エンターテインメントやアートが有効な課題もあるでしょう。

そこで、これからのヘルスケア業界には、大局観を持ち、課題を自ら解決出来るリーダーの成長が重要な要素であると考えています。

あなたが考えた課題を解決するために必要なスキルはビジネススキルかもしれませんし、デザインスキルかもしれません。プロダクトを作る能力も必要でしょう。

これからのヘルスケアを担う人に必要なスキルをビュッフェ形式で得られるような講義と、一歩踏み出す勇気を持ったコミュニティーリーダーになるために必要な能力の獲得を、一緒に目指していきたいと考えています。

 

SHIP2期生募集のお知らせ

そんなSHIPが、今回わずかではありますが2期生のメンバーを募集します!わーい。

ここまで読んでいただいたみなさんはお分かりかと思いますが、僕らのコミュニティーは「すでに解決したい課題が明確で自信満々の人」にとっては少し物足りないかもしれません。
そういう方にはキャピタルメディカベンチャーの支援などを提供できますので、必要な支援が明確だったり、課題が明確な場合は別途ご相談ください。

もし僕らの思いに共感して、自分も何か1歩を踏み出したい、コミュニティーについて一緒に考えていきたいと思った方は、気軽に応募してみてください。一緒に考え、一緒に医療を良くしていけたら幸せです。

SHIP運営代表 石井洋介